みなさん、こんにちは。
前回では、大学時代、少しずつ視えづらくなってきたことや、その時の心境についてお話ししました。
今回は、就職した当時のことについてお話ししたいと思います。
私が大学卒業後に就職したのは、営業職でした。
熊本、宮崎、大分、福岡など車で運転し、飛び込み営業をしていました。
「え?」と疑問に思った方もいるかもしれませんが。
私はこの時期には少しずつ視覚障がいの症状が進行しており、暗い所や細かい動作がしづらい状態でした。
それなのに、夜の時間帯まで運転して危険ではないのか。
そうです。
このときはまだ、自分の視覚障がいのことについて向き合っていなかったので、その危険性は分かりつつも、あえて考えずにいました。
「自分は大丈夫!」
そんな根拠のない認識で働いていました。
案の定、日中はそれほど問題はなかったのですが、夕方から薄暗くなってくると、視えづらくなり、運転もたどたどしくなっていました。
暗くなると必要以上に集中したり、事故を起こしたらどうしようという怖さもありました。
「なんで視えないんだ・・・」
「今日も事故などせず無事に終わった・・・」
など、毎日悶々とした気持ちやホッとした気持ちなど、様々な気持ちが混在していました。
職場にも網膜色素変性症や暗い所が視えづらいことは伝えずに入社したので、職場の人に相談することもできません。
誰にも本心は話せない。。。
周囲に人はいるのに、なぜか孤独を感じていました。
そんなある日、あることが起きました。
夜遅くに仕事で事務所に戻っている時、山道をいつも以上に集中して運転していたのですが、道路の脇に車を乗り上げてしまいました。
幸いケガや車に大きなキズもなく、そのまま事務所に帰り着きましたが、私の心には大きなキズがつきました。
集中していたのに、乗り上げてしまったことや、もし大きな事故になっていたらと思うと、ゾッとしたのです。

このことがきっかけで、自分の視覚障がいについて自覚し、受け入れていかないといけないと少しずつ思い始めました。
次回も読んでいただけると嬉しいです。



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